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自分が恥ずかしい――。
「放せよ」
胸を押し戻す手を
テヨンはぐっと握ったまま放してはくれなかった。
「土日の朝は――」
言いかけて呆れたように天を仰ぐ。
でもすぐに思い直したのか
「いいよ。俺が何してるか、今週末見せてやる」
「え?」
「だから土日の朝、俺が何してるかその目で見ればいいさ」
テヨンは薄い唇に
皮肉な笑みを浮かべながら言った。
「それより、腹減らない?」
「減らないよ……こんな時に」
正直
腹などちっとも減っていなかった。
でも
「飯作ってやるから――今夜は俺ん家来いよ」
「え」
「な?」
カン・テヨンの誘い文句を断れるかって?
「……ん」
「決まり」
たとえ天地がひっくり返っても
今の僕には無理だ。
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