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「待って下さい!」
それでも
あいつを守る術があるとするならば。
「あの子は関係ない。僕だけでどうか許して下さい」
「あ?」
もともとちんけな僕のプライドなど安い物だった。
「お願いします……何でも言うとおりしますからっ……」
マットの上で僕が土下座すると
あたりはなんとも淀んだ沈黙に包まれた。
「そんなわけいくかよ」
案の定
谷は僕の言い分になど耳を貸さず
「やめて下さい!彼は関係なっ……」
「うるせえな。そこで大人しく待ってろ!」
「ンッ……!」
しがみつく僕の腹を足蹴にしてマットに沈めた。
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