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「大したことじゃないって……!」
慌てて文字を消そうとする
テヨンの腕を素早く阻止して
「ワン……ジョン……ぺゴパ?」
見えてきた文字を
僕はゆっくりと読み上げる。
『めっちゃ腹減った』
愛の告白かもなんて
思った僕が馬鹿だった。
大仰に溜息を吐くと
「言っとくけど、勝手に期待したのそっちだからな」
「期待したって?僕が何を期待した?」
「それは……」
珍しくおどおどして言い淀む。
「ワンジョンペゴパ?小学生かよ」
「こ、子ども扱いするなよ!」
言い合ってる間に
「あ、ここで降ります!」
バスの停留所を通り過ぎるギリギリでテヨンが声を上げた。
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