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大きな袋を抱えて店を出ると
テヨンは僕の肩に腕を回して不意に頬に口づけた。
「何……そんなに肉が嬉しいの?」
「まあね」
吐く息が白い。
もう一度頬に近づく唇を
僕は首を傾け今度は己の唇で受け止めた。
「……明日からどうしよう」
柔らかな唇は忘れていた不安を誘う。
「大丈夫。思っているより悪くなることって少ない」
だけど忘れさせるのも上手だ。
「美味い物食って、熱いシャワーを浴びて、よく寝るんだよ」
立ち止まると道の真ん中で
徐々に口づけを深めてテヨンは囁く。
「俺と一緒に――」
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