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この状況で何を言い出すかと思ったら。
「助けに来ただって?」
「はい」
「こいつ頭おかしいんじゃねえか?」
皆呆れ果てたように嘲笑した。
「困ってるなら助けないと――」
それでも引かないテヨンの頬を
男が突然張った。
「もうちょっと日本語勉強してから来いよ、バーカ」
鋭い音がして
テヨンの伊達眼鏡が床に吹っ飛ぶ。
「助けるって、おまえの国じゃこういう事か?」
ビデオカメラを構えていた一人が
ニヤニヤしながら床に落ちた眼鏡を踏み潰した。
「はあ……」
その瞬間
テヨンの口から洩れたのは
聞いたこともない深いため息だった。
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