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「……けて」
声にならない声。
喉に張り付いて上手く言葉にならない。
それでも辛抱強く
テヨンは僕の言葉を待っている。
ふがいなさに一筋二筋と
涙が頬を伝った。
「たす……けて……」
僕はようやく
絞り出すように答えた。
「助けて……欲しい」
物理的な意味だけじゃなく。
今の僕を助けられるのは
カン・テヨンだけだと
観念したんだ――やっと今。
すると――。
「はい、オッケーです」
状況にふさわしからぬ軽い返事をして
テヨンは口端から白い歯をのぞかせた。
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