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「おい!ぼんやりしてないで早く叩きのめしてやれ!」
テヨンの素の顔を見て
唖然とするクラスメート達をたきつけるように
谷が檄を飛ばした。
当然と言えば当然の反応だ。
クラス一冴えない男が実は稀にない美男子で。
その上――。
「ハンデやるよ。俺は両手使わない」
誰が見ても不利な状況で
「は、ハンデ?」
「ああ」
「おまえ、ホント日本語分かってんのか?」
またしてもとち狂ったこと言い出すんだから。
「テヨン……?」
ヤケなのか?
それとも
「来いよ」
冗談なんかじゃない。
カン・テヨンは両手を上に上げたまま
挑発的に両の中指を立てた。
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