第8章

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「おい!ぼんやりしてないで早く叩きのめしてやれ!」 テヨンの素の顔を見て 唖然とするクラスメート達をたきつけるように 谷が檄を飛ばした。 当然と言えば当然の反応だ。 クラス一冴えない男が実は稀にない美男子で。 その上――。 「ハンデやるよ。俺は両手使わない」 誰が見ても不利な状況で 「は、ハンデ?」 「ああ」 「おまえ、ホント日本語分かってんのか?」 またしてもとち狂ったこと言い出すんだから。 「テヨン……?」 ヤケなのか? それとも 「来いよ」 冗談なんかじゃない。 カン・テヨンは両手を上に上げたまま 挑発的に両の中指を立てた。
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