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「え。今から!?予約は?」
「ひと部屋くらい空いてるだろ。
これから取る。
今日なんか予定あった?
俺は、とにかく早く行きたいんだけど」
籍を入れに行くとか、
新居を探しに行くとか、
やらなきゃいけないことはいっぱいあるけど、
達己は、もともとこの週末には、まだ帰国してない予定だったから。
「別に、ないけど……」
「じゃ、決まりな!」
達己はウキウキしながら、
早速オフィシャルホテルの予約を取っている。
運良くダブルの部屋が、空いていた。
こんなに急に、本当に行くんだ。
だけど、達己の高めのテンションはダイレクトに私にも伝わって、私も嬉しくなってくる。
私は、急いでお泊りの用意をはじめた。
「これ、1箱で足りるかな……」
ブツブツ言いながら、
達己は荷物を小さな旅行カバンに詰めている。
「私の荷物も一緒に……」
入れてもらえるかな?
と、ちらっと見てしまった達己の手元。
コレって、それ?
1箱って1ダース!?
真新しい長方形の箱。
その中身は、さすがに知ってる。
「ま、いっか。足りなくなっても……」
達己は一人納得しながら、カバンに入れた。
「ちょ、ちょっと待って。
1箱も使わないよ!ね?」
「なに言ってんの?
俺は、寝せるつもりはないし」
「……」
寝ずにエッチしてたって、1ダースは使わないよ……。
達己の未知なるパワーは、ちょっと怖いような気もするけど、
私だって負けないくらい、楽しみにしているつもり。
「わ、わかった。頑張る」
なんだかドキドキしながら、小さな声で呟いた。
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