私が傘をささない理由

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キャピキャピした女子高生がたむろする洋服の店を通りすぎ、焼きたての香ばしい香りが漂うパン屋をすぎると、書店があった。店内を回りながら雑誌が置いてある場所を探す。ずらりと並ぶ本の数々。漫画コーナー。文庫本コーナー。雑誌コーナー。 「あっ!あった。」 雑誌のコーナーを見つけ、お目当ての雑誌を手にとろうとしたその時。 「ひかり?」 背後からなんだか聞いたことのある声がして、私の名前を呼んだので振り返ると、そこには健がいた。 私の初恋の人。
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