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「おかしいよ……自分の子供を……捨てるなんて、赤城さん!」
真名が赤城の肩を揺さぶりながら、諭すように言う。
「じゃあ私が死ねばいいんですか?! そうなれば、この子もどの道助からない!」
赤城は真名の手を振り払う。
「それは……」
「……私だって、こんなことしたくない。実の子を愛してない母親なんているわけない! 私がまだ14歳の子供でも……この子の母親なの」
赤城は顔を真っ赤にして叫ぶ。
「……その歳で、本気で母親が務まると思うのか」
僕は小声で、冷たい声で言った。
現実的に考えれば経済的にも育てられるわけがない。
「歳なんて関係ない。私も、相手の人も本気で育てるつもりだった! 私みたいな何の取り柄もない人間を愛してくれた人との子供なんだよっ……可愛くて、愛しくて仕方ない!」
さっきまでおとなしかった赤城が感情を爆発させる。
「私、ずっと子供の頃からいじめられた……それは中学に入った後もだった。けど、子供ができて……このままじゃダメだって思って、私は変わった! 変われたの!」
「で、その子の父親は?」
僕は熱くなる赤城とは対照的に、冷静に質問をぶつける。
「……私が心から愛している人です」
赤城は一瞬口籠った後、そう言った。
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