Q.好きも嫌いも紙一重

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Q.好きも嫌いも紙一重

気づけばファストフード店で赤月と一緒に食事をしていた。 今だに整理し切れていない頭で、フライドポテトを口に運ぶ作業を繰り返し行っている。 俺が手を伸ばし、そのフライドポテトを掴もうとすると。 「はい、ストップ。口が休まればポテトを口にして、を永遠に繰り返している藤咲を見るのは面白いけど、もう飽きた。というかもう無いし」 そう言って、赤月はポテトが入っていた紙の箱を見せる。 そして手持ち無沙汰に爽健美茶をストローで飲み干す。ずずずっと音が鳴る。 「なあ、……全然頭の整理ができてねえんだけど……」 「ん? 良いんじゃないの、別に」 話を終わらそうとするな。わざとか。 「2、3質問して良いか?」 「ダメって言ったら?」 「刺す」 思い切り睨みつける。 いや、刺すって言っても、包丁とかカッターとか鋏とか、そんな物騒なものは持ってないんだが。精々刺せるものと言ったら、ストローと指くらいだろう。 「おー、怖い怖い。まあ、別に良いけど。聞きたいことがあるだろうから帰らずにここに寄ったんだし。俺も言いたいことあるしね」 そう言い終えると、どうぞ、と掌を俺に向ける。 「……まず最初に……俺のことは覚えてるのか?」     
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