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Q.矛盾、嘘、本当?
玄関の扉を開けると、予想した通り、話題の人物の小鳥遊が立っていた。
とても輝かしいオーラを身にまとい(そう見えるだけ)、家に上がってきた。と言っても、彼女の家なのだから入ってきて当然なのだ。いや、じゃあなぜインターホンを鳴らしたのか。一応赤月の家ではあるからなのか?
小鳥遊はロビーに並んでいる大きなソファーに勢いよく座り、軽く弾ませると、赤月に黒いカードのようなものを投げる。
「それで必要なものも買いなさい。電気、水道、その他諸々家のことは私とお父様がなんとかしているわ」
学校の彼女とは打って変わってお嬢様然としており、唖然とする。
「おう、ありがとな。伯父さんにもよろしく伝えてくれ。感謝してる」
黒いカードを見せびらかすように掲げながら言うと、私室の方だろうか、2階へ行く。しばらくすると扉の開閉音が聞こえ、あたりが静まりかえる。
その沈黙を破ったのは意外にも小鳥遊だった。
「で、どんな話をしたの?」
興味深げにソファの背もたれに体を預け、反対側の俺に話しかける。目がキラキラとして、鼻息が荒い。
この短時間でいろいろなキャラが現れてるな。
「どんなって……」
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