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すかさず小鳥遊は赤月の首に腕を絡ませ、そのままソファに引きずり込む。そこで、俺には聞こえない声で何かを話していた。
しばらく待っていると、
「ほんと性格悪いわね」
「お前にだけは言われたくねえ」
2人がソファから立ち上がり、漸く俺の聞こえるくらいまで声がした。
「これは俺の問題だ。白黒つけるもつけないのも俺の勝手だろ」
「それはそうね。だったらこの状況を作ったのは誰のおかげ?」
「お前だな。だからって知る権利も教える権利もどうするのかも俺の自由だ」
「~~--っ!!」
突然、俺の前で喧嘩が始まっていた。俺は何もわからないままオロオロとするしかなく、ただ、2人の心が鎮まるまで待つのもバツが悪い気がし、2人の間に入って。
「待って。何があったのかはわからないけど、ちょっと落ち着いて!」
これで一旦は場が鎮まるかと思ったが、予想に反して2人から同時に火の粉が飛んだ。
「それもこれもあんた(お前)のせいよ(だろ)!」
……え、ええ~~?
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