Q.このイライラをどう例えよう

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俺の隣の席だ。これで女子で、尚且つ可愛い子だったら有頂天になるんだが……。 前の扉から生徒が入ってくる。 俺の浅はかな希望は早くも崩れ去り、男子生徒だということがわかった。 その生徒は初対面の俺たちに臆することなく、背筋を伸ばして凛とした雰囲気を纏わせながら教卓の前に進み、クラスメイトに向き直る。 その顔を見た瞬間、何か既視感を感じる。いや--、まさかな……。 「赤月唯十(あかつき ゆいと)です。まだ何もわかりませんが、色々と教えてくれるとありがたいです。よろしくお願いします」 その名前を聞いた時、頬杖をついていた肘がガクッと体勢を崩し、その勢いのまま顔を机に突っ伏す。 歓迎の拍手を浴びた後、先生が俺の隣に座るように促す。 机に突っ伏したまま、そいつが俺の隣を通り、席に着くのを感じる。 そして俺の机に手がかかり。 「初めまして。よろしくね」 「お、おう」 慌てて顔を上げてそいつを見る。綺麗な瞳に端正な顔立ち。昔と変わってない。 俺は懐かしさどころか……。ムカついた。
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