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Q.このイライラをどう例えよう
高校2年。
先輩の3年も存在し、後輩の1年が入ってくるこの時期はとてもめんどくさい時期だという。事実、部活での中立な立場も相まって、引っ張られては引っ張る役目はなんともめんどくさいことこの上ない。
まあ、そうは言っても、来るべき時は来る。2年生を越せば後は3年生だ。
それに追いつくように、転校生という者らも入ってくる。新しくできたクラスだというのに、今やその話題で持ちきりだ。
「よお、怜。またお前と同じクラスだな」
そう声をかけてきたこいつは1年から同じクラス、浪川静。唯一の親友とも呼べるやつだ。若干不良気味だが、精悍な顔つきと短く刈った黒髪は好印象で、なおかつサッカー部に所属しており、女子にも人気が高い。しかし、バカ。
「つって、この学校は2クラスしかねえんだからそりゃあそうなるだろ」
2クラスしかないとなると、新しくできたクラスでもほぼ全員とは面識があることになる。1年の頃の初々しい感じは全くなく、すぐに交流ができ、会話も生み出る。
「って、うおっ! まじかよ。マドンナがいるじゃねえか」
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