第二十一章 生きている森

27/27
204人が本棚に入れています
本棚に追加
/614ページ
 互いに本気ならば、別れなくてもいいだろう。 「ちゃんと、話し合いなよ」 「そうそう、法律的には問題ないからさ。壱樹村ならば、結婚もできるから、 まず、結婚を前提にして周囲に話してみたら?」  壱樹村では、結婚は財産と所有権の問題であった。 俺には財産はないが、俺の所有権が問題になる。 今の所、氷渡が第一所有権を持っているらしい。 「叔父は、こっちで働いていて、店も持っていて。その所有権を、 俺の従兄弟に渡そうとしている」  結婚にも、トラブルがあったらしい。
/614ページ

最初のコメントを投稿しよう!