第二十二章 生きている森 二

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 ビュッフェに食べるものが無くなったので部屋に戻ったが、 氷渡は主に相続の問題で芥川の相談に乗っていた。 この場合は、結婚した場合は、結婚相手に資産がいってしまい、 子孫に残せないという問題が発生している。 「従兄弟が怒っているわけね。では、タダで貰うのではなく、売却する方法で、 公平に処理したらどうかな」  他の子孫もいるので、店はいずれ売却するが、必要ならば利子を付けずに、 かつ月賦での支払いでいいと条件を付けた。  それで、家賃感覚で店を継承できる。 それでも、タダでもらえる筈だったと主張するならば、そんな相手には渡さない方がいい。 そんな感覚ならば、店も潰して、借金だらけになってしまう。
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