湖の森へ

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「市子様、そちらの服装では少し苦労するので着替えましょう」 「え、あっ、はい」 「伊納様、玄関の方で待っていてください。すぐに行きますので」 「わかった」 伊納春がそう言うのを合図に、引きずられるように衣装室へと連れてかれる。 慣れというのは恐ろしいもので、下着同然の姿にさせられていても恥じらいというのが消えていた。 この女中二人と侍女レニには既に何も纏ってない裸の姿を見られたんだ。 「市子様、ニア湖の森はどういう所かご存知ですよね?」 「はい。執事のレロクさんに教わりました」 ニア湖の森は、フォニュアの景観保護地域として指定されている。 森の中心は幻想的な景色が見れるとの事で有名で、人気の冒険者専用観光スポット。 その幻想的な景色っていうのが明確には教えられていないのだけれども。 ちなみに、魔物が出るため・景観保護のため、入林に許可がいるらしい。
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