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「君の先生、ちゃんと見て貰った方がいいかも」
「…危険な状態なのですか?」
「あんな高い所から無抵抗で落ちたからね。君だって、吐いたでしょ?」
「そうですね…でも、私達…」
言い淀む言葉に青年は溜息をつき、何も言わずに、先生を抱きかかえた。
『風よ』
「え、え…浮かんでいる?!」
「あまり暴れないでね、怪我をしたくなければ」
鋭い言葉にバタつかせようとしていた手を止めた。
それを横目に青年は何かを唱えた。
肺を圧迫する風、肺に空気を取り入れようとしても難しい。
ついに、私は意識を手放してしまった。
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