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◆◆◆
きっと誰かにこの話をしたら
そんな酷い話は無いんじゃないか。
そう言われるかもしれない。
酷く脆く
簡単に崩れる
魔法の時間。
それはたった数時間で終わる時もある。
だってそれは
カメラのレンズが向けられた
その瞬間だけなのです。
けれど、たったその瞬間だけは
驚くほど甘い声と優しい笑顔を向けられる。
「凄く可愛いよ、スイ」
楓さんは優しい声で私の事を
レンズ越しにだけ愛おしそうに呼ぶ。
私はその時間が一生続けばいいなと思いながら
楓さんのために
笑って泣いて喘いで乱れる。
何て脆い恋愛ごっこだろう。
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