まさかの事態

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「マサクンもコノ間クモに怯エテいた。頼りナイ。違ウ男がイイ」 「あのね、人が好きな人にケチをつけないでくれない?   セレナみたくたくましい子の方がレアなの」 「セレナ、たくましくナイ。  今日もショウジクンの前で緊張シテうまく話セナカった。  メンズの前デモ堂々としているカナが羨マシイ」 「ホント、そういう処は乙女よね」  私はサバの骨を細々と避けながら言った。  片や、セレナは器用にサバの身を骨から剥いでいた。  この半年で、いつの間にか箸遣いが私より上手くなっている。  コレが外国人のデフォルトか?    一緒にご飯を食べ、語らう時間、  この時間が私の中で一番落ち着く時間になりつつある。  セレナは言葉がストレートなこともあり、時にグサッとくるが、  表裏なくはっきりしていて心地よいのだ。    食事の後は、掃除だ。  家にGが出たのではオチオチ寝ていられない。  呆れるセレナを余所に、私は隅々まで掃除機をかけ、整理整頓していった。  そして、見つけた元凶にまたもや大声を出した。 「ちょっと!   お菓子のゴミはすぐに捨てて、こぼしたら隅に追いやるのでなく、  掃除機をかけてと言っているでしょ!」
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