まさかの事態

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それからはどんどんと忙しくなった。 パートが別れたセレナと私は、何かと違う時間を過ごす事も多くなった。 元々、国際政治学部のセレナと経済学部の私は 般教こそ同じものをとっているが、それぞれの学部で別々の講義もある。 バイト先も同じだが、だからといってシフトはいつも同じでもない。 そこにお互いにやる事が別れ、別行動も増えた。 そして、ご飯も別になる回数が増えた。 その時は忙しさで特に寂しさは感じなかった。 家に帰ると、時々セレナ達の屋台で売る予定の試作品の残骸が残っている事もあった。 これは、セレナ達の国の珍しい料理を食べることができてよかった。 さすがに虫料理は出さないので、美味しくいただけた。 だが、再びGを出現させもした。 忙しさで部屋が散らかり易かった事も原因だろうが、 料理の残骸が平気でそのままテーブルに放置されていた事が一番の原因だと思っている。 「だから、ちゃんと片付けてって言ったでしょ~」 私は涙目になりながら、退治してくれたセレナに力なく吠えた。 「ゴメンネ~」 セレナは笑いながら応えた。 さすがに今回は、「モッタイナイ」と言いながらも、 ヤツを料理等せずに、遅い帰宅後に速攻速やかに処分してくれた。 だが、この顔、反省してないな。 そして、案の定、それを証明する返事が返ってきた。 「デモ、コレ、自然なコトダヨ~。カナも早ク慣レないト」 (慣れるか、ボケ!)と言ってやりたいが、 ヤツが出た時に叫んで逃げまくった所為で、もう疲れ果てていた。 それが、その後もまたあった。 いい加減にしてくれ。 そう、いろんな意味で、いい加減にしてくれ、と私は思うようになった。
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