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【メモに近いもの 執筆中】
微睡
意識と無意識の境界 意識は狭間に在って 混濁から覚醒ていく 世は目に眩しく しかし動乱にあり 國は前へと進む
澄んだ空に五色旗のたなびくは吹き入れる風を我等の前にあらはし給う
よいか 其の音を聞け。
さぁ、声を上げろ
強く、強く風は吹く
………
黒い流行りの外套は、海風を受けてふわりと裾が浮き上がる。
薄雲の速く走る空を仰ぎ見、目を細める。
「――――潮流が見えるか、
人間の欲望のざわめきが、見えるか。」
空にそう呟いて、その影は黒い炎となり、燃え上がって消えた。
………
余は夜更け目覚めて、屋敷のリビング、安楽椅子に腰掛けて、ゆるり傾けた身体から水差しと盃の中の液体を見据えていた。
これまでの、争いの時代は、鳴りを潜めたように思えた。
死ぬ、けれど、また生き返る。
そう、人の命とは少し違う、我々のようなものは、そこらをいく人々よりも長く生きている。
”生きている。” 否、全く同様に”生きている”のか、分からないのだが。
しかし適当なことばが見当たらない。
便宜的に言えば、生きていると表現をしたら足りるだろう。
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