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登場人物
主人公
50代男性。中小企業管理職。妻と娘が1人。
元々は悪人でもなく完全な善人でもない一般的でそこそこ真面目な人間だったが、無事に生活を送るために人間関係や会社に適応していった結果、弱い立場の人間には暴虐を尽くし強い立場の人間の法律違反は見逃し融通を利かせ媚び諂うのが普通になっていた。
屋外階段で転落した事により記憶を失い、何も知らない状態で以前の自分が創り上げた環境と相対する事になる。
主人公の妻
40代後半。主婦。
元々は若干世間知らずな部分もあるが朗らかで気づかいの出来る一般的な女性だったが、何事もなく生活を送る為に主人公の態度や行動に適応して行った結果、常に主人公の行動や顔色に怯え依存するようになっていった。
1人娘を愛しているが、自身の心労のはけ口や依存の対象にしている事に無自覚。
記憶を失った主人公にも怯え依存した態度を取っていたが、彼の働きかけにより次第に変わっていく。
主人公の娘
20代。
幼い頃から両親の関係を目の当たりにし、他の家々と比較することによって自らの家庭が歪んでいて普通ではないと思うに至る。
家族としての情はあるが、父や母の人格や関係性を嫌悪し反面教師にしている。
早く自立し家から出て温かい家庭を作るのが夢だったが、一人暮らしや交際を両親に妨害されたりする内に抑圧されていた怒りが爆発。
発作的に自殺をしようと雑居ビルの屋外階段を上がり、それを止めようと追いかけた主人公を突き飛ばし転落させた後に姿を消した。
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