ロミオとジュリエットの顛末

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「悪いね、わざわざ来てもらって。退院したらアパートを見に行こう」  真恵子はうんうんとうなずく。 「じゃ、連絡待ってます。なにか必要なものがあったら、言ってちょうだい」  そこへスマホが鳴る。英翔が取り上げると、 「お袋からだ」  通話ボタンをタップ。  手を振りながら病室を出て行く真恵子に、英翔は通話しながら手を振り返した。  面談コーナーで依頼者に報告書を手渡し、先野光介は事務所に戻った。ひと仕事終えて、一息つけるひと時だった。 「どうもお疲れさまでした」  そう言ったのは三条愛美である。デスクでパソコンに向かってネット検索をしているところだった。別の依頼を受けて、調べている最中、の図だ。
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