エトワル~夏の夜空に煌めく星は~

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 啄ばむように、ちゅっ、ちゅっと吸いつく。そのたびに晃一の雄芯は脈打ち、快楽の蜜がとろとろと溢れ出す。  ヴィンセントは切なく打ち震える初心な雄芯を丹念に愛撫した。雄を包む皮を優しく剥き、露わになった裸身を舌で舐め上げる。 「あぁっ……!」  晃一は喘いだ。爆発しそうな己を必死で堪える。そんな晃一をさらに追い上げるかのように、ヴィンセントは先端を口に含み、すぼめた唇でくびれを擦った。断続的に与えられる悦楽に、思わずヴィンセントの絹糸のような髪に触れる。 そのねだる仕草に満足したのか、ヴィンセントは咽喉奥まで深く雄芯を咥えた。じゅるじゅると唾液で濡らされ、口腔の粘膜で愛撫され、晃一は限界を迎えた。 「ダメだっ、出るっ……離してく……うああぁっ」  一気に昇りつめ、目の前がスパークする。行き場を求めていた白いマグマが爆発した。  一瞬宙に投げ出された解放感と波間を漂う浮遊感に、何も考えられなくなる。  自慰の経験はあっても、ここまでの快楽を得たことはなかった。それも、愛しい者の口淫によって。  息を落ち着かせていると、手の甲で口を拭うヴィンセントと目が合った。その目は情欲に濡れ、こ惑的な眼差しで晃一を煽った。     
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