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「ヴィンセントは星みたいだと思っていた」
「何だ、突然」
「とても綺麗で、触れたいと思うのに遠くて、手が届かない」
「今はこうして抱き合っている」
ヴィンセントはこれみよがしに足を絡ませた。
「だから、幸せなんだ。ヴィンセントと一緒にいられて」
そう言ってはにかむ晃一の額に、ヴィンセントは口付けした。
「私はお前に出会えたことを感謝する。大仰かもしれないが、抜け殻だった私に気力を与えてくれた」
「オレは何もしていない」
「常に私の身を案じてくれただろう。お前の傍は心地いい。ずっと共に在りたいと願うほどに」
「でも、オレはクロードみたいにヴィンセントを置いていくかもしれない」
「この先お前を独りきりにすることはないのだ。今はこの身を誇らしく思う」
ヴィンセントは晃一の抱える孤独を理解し、受け止めてくれた。そのことが何よりも嬉しくて、込み上げてくる感情を一つの言葉にのせた。
「ヴィンセント、好きだ」
「ああ、私もだ」
二人はまたキスを交わし、誓いを立てた。
いつまでも、共に在るように、と。
数日後。晃一の肩の傷は完全に癒えた。熱や痛みが出ることはなくなった。傷跡が少し残ったが、目立つほどではないし、気にするタチでもない。
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