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「で、あなたこれどれくらい練習したの?」
私は3本指を遠慮がちに出した。
「3日!?あんた馬鹿じゃないの!?自分の料理の腕を」
「違うの!」
私は大声で千里の言葉を止めた。
「違うって?まさか3時間なんていうんじゃないでしょうね?」
千里の言葉に私はゆっくりと首を横に振った。
「……3ヶ月です」
「……………………は?」
ポカンと口を開ける千里お嬢様。
「そこまで来ると壊滅的な料理の出来なさも才能ね……。仕方ない、私が面倒見てあげるわ。さ、来なさい」
「え?ちょっとどこ行くの!?」
「どこって私の家に決まってるじゃない」
千里は当たり前と言わんばかりの顔で私の手を引く。
「学校は!?」
「別に1日くらい問題ないわよ。アンタだって皆勤賞なんか狙ってないでしょ?」
いや、確かに狙ってないけどさ……。
こうして私はリムジンに押し込まれ、千里の家に連行された。
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