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「罠の事などはわしが指図しよう!」
「それは!誠にございましょうか?」
「暫く世話になる礼を兼ねてだ!とりあえずは必要な物を集めて貰いたい!」
「必要な物を…」
「なぁに!竹と人手を貸してくれたらそれで良い!」
「竹…でございますか?」
「あぁ!徳兵衛殿は芋畑にする場所を決めて貰いたい!」
「分かりましてございます」
こうして匠の助言を元に集落の芋畑作りが始まったのであった。
畑の回りを掘り堀を作る。坑の深さ、幅は2メートル程にし両壁には石を重ね石垣にする。
一ヶ所だけに木の板で橋を設けた。
空堀の地面には竹を尖らせた物を突き立てておく。
その堀の上を竹を裂いた物で骨組みを作り上に筵をひいて笹等を上に置き堀を隠す。
その周囲に竹で柵を作り間違えて人が落ちないようにしておく。
木の板で作った橋は可動式にし夜間等は上げておけば橋からの侵入は出来ないようにしておく。
段取りが出来て直ぐに畑に芋を植えた。
翌日に小作人が畑を見に行くと堀の一部が落ちている事に気付く!
中を覗き込むと、猪が早速落ちていた!
しかも三頭もである。
小作人は慌てて長の徳兵衛の家に走る。
数人の小作人をしたがえて徳兵衛は堀に落ちて絶命している猪を引き上げ堀を復旧しておく。
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