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「それより…上洛戦で攻略した国の采配をお決め下されますよう」
「南近江、大和、河内、和泉、摂津…直に丹波丹後も…一気に七ヵ国か…」
「大津、堺には必ず代官をお忘れなきよう」
「大津は分かるが、堺にもか?」
「堺衆だけではまた図に乗り兼ねませぬ…」
「しかし、良く堺衆が納得したのぉ」
「信長様の御威光でござりましょう」
「世辞はよせ!」
「そうそう!堺衆には堺、大津の常駐する兵の分の銭を払わせます事としてありますれば」
「抜かりないのぉ!」
「堺衆は、ちと…あこぎな商いのし過ぎでござれば…」
「で、あるか!」
「はい」
「して!匠よ!誰に何処を任せるか草案はあるのだろう?」
「何を言われますか!?拙者が口出し出来る事ではございません…人事は信長様がお決めにならねば!」
「…固い事を申すな!」
「そもそも拙者は現在部将格でございます…人事の相談は御家老衆とはかるべきと心得ます」
「それはおぬしが!宰相を受けぬからであろうが!」
「その役は信忠様が立派に果たされましょう!」
「また…そうして逃げよる!せめて国一つおぬしに与えるぞ!」
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