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二条の城が完成し、朝廷からの使者を迎え、足利義昭は晴れて将軍職の継承を認められた!
信長は祝いの言葉を述べて同時に暇乞いの挨拶をする。
「では!我らは明日帰路に着きたいと存じまする」
「京の支配は如何するのじゃ?」
「将軍様の御意のままになされませ!」
「織田殿、我らはまだ、兵がおり申さぬ故、今暫く警護を!」
細川藤孝が信長に懇願する。
「はて?誓紙にも上洛するまでの力添えと記してござるが…」
「そこを曲げて!お頼み申したい!」
「山城の回りの国はほぼ織田家、襲う輩が京に侵入するのは不可能と存ずるが?」
「せめて…京に代官を置いて下されぬか?」
「それでは山城は織田の支配となってしまいましょう!将軍家が支配してこその京の都でござりましょうや」
「ならばせめて…兵を貸しては頂けぬか?」
「それならば…接待役をしていた木下藤吉郎とその手勢三千を暫く駐在させましょう…ですが、期間を明確にして頂きたいが如何に?」
「一年…いや半年でどうでしょう?」
「分かりました、一年程駐在させましょう!正し!京の防衛のみ!他の事は一切当方は関知しないと言う事で宜しいでござるか?」
「有り難い!恩に着まする!」
「木下の軍勢は七門に駐屯致します!宜しいか!」
「そう願おうと思っており申した!」
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