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「重治よ、わしは出来ぬ者には言わぬぞ!それを踏まえよ!」
「!!!」
「頼むぞ!重治」
「御意!」
半兵衛は思う…
龍興が言うように…殿に楽をさせる事は不可能だ…
この藤沢匠と言う人間は、自ら更に何かしらを成す為に尽力を続ける…
我らが働くだけ、更に先に手を伸ばして…
人には限度があると言うが…この藤沢匠には限度が見えないのだ…
想像は無限…
知る事、見た物、関わる人間…頭の中にある限り…
出来る限りではなく…やるのだ…
とんでもない主を持ってしまった…
だが…後悔はない!
やるのみである!
彼も人、我も人なり!
鳳と亀程の差があろうと…
やるしかないのだ!
半兵衛は新たなる志を抱き日々を働く!
そして…三年の歳月が流れた頃…
越中、紀伊の攻略達成に成功した。
丹波、丹後、大和、南近江の方も各々民心も得て上手く支配している。
信長の直轄地も開発も上手くいき、民は皆織田家を慕うようになった。
宗徒が激減し経営が成り立たなくなった本願寺には、寺院を京に移す事を条件に織田家の庇護を受ける事になり、摂津の地は争う事なく織田家の領地となったのであった。
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