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周りから観れば…家臣の命を救う信長…
しかし…その実は、命を懸けての諫言…
この事に気付く者はいったい何人居るのか…
残るのは、命を救った信長、浅井朝倉を許した信長…
藤沢匠の功は北近江、越前の攻略のみである。
領地の攻略より…もっと大きな事を…やってのけている我が師…
信忠はこうして観て初めて師の偉大さに気が付く…
師が行っているのは政策でも国作りでもなく…人作りなのだと言う事…
匠の元で政を学び、策を学び、国作りに携わり…やがての執政職をはたす為に日々精進してきて…初めて見えてきた事…
藤沢匠と言う山の麓すら見えていなかったと言う事実…
頂は高く届かず…
麓は壮大で…近くに居てはその広さに気が付かない…
良い師を持った…
つくづくと思う信忠であった。
そんな自分も…未だに師に育てられている事に…
温かい気持ちになる信忠であった。
翌日から、此度の騒動の始末に動く匠
京に辿り着いた徳川家康には信長自身が出迎え無事を労い迷惑料やら見舞金を支払い功を労い三河まで送っていく。
家康は直ぐに出兵して北近江を攻める物と思っていたが…そんな話しは一つも出ないので、手の者に探らせると…
既に北近江越前は攻略されていると言う…
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