大名として…

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徳川家康は僅かな期間に何故どのようにして…そうなったのかを手の者を増やし念密に調べさせた… 事の成行きを知る度に家康は驚愕しその戦略に唸り声をあげる… しかも…それを成した者が高々部将格の者であると言う… 「織田様の家臣の層は厚いのぉ…」 家康は、事を成した「藤沢匠」と言う者が気になり更に調べるが… 民たちの言葉を引用するならば…「良い殿様じゃ!」と言う事しか得られない… 家康は家臣の服部半蔵を呼び「藤沢匠」について事細かに調べるよう命じる。 半蔵は自らその任を果たすべく…岐阜に潜伏したのであった。 半蔵は手の者つまり、伊賀者を匠の領地の小牧山周辺に潜らせ、調査を開始したのであった。 調査はまるで判を押したかのように…「良い殿様じゃ」である… 深く物を尋ねると…これまた判を押したかのように…皆、「そんなに気になるなら会ってくれば良い!藤沢様は誰にでも会われる御方じゃ」と返ってくるばかり… 業を煮やした半蔵は自ら小牧山に赴き、小牧山のふもとの「藤工」に潜り込んだ! 工人を集め商いをする藤工は職人や人足たちが働いているので地の者も居るが他所の地から出稼ぎに来ている者も多い。 そこを狙っての行動であった。
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