1186人が本棚に入れています
本棚に追加
「陰と陽然り…」
「うむ…」
「人の心も同じ事が言えましょう…拙者は織田の臣でござれば…」
「!」
「愛も転じれば憎…徳川殿、拙者も同じ境遇になり申した…」
「!!」
「何より警戒すべきは心…でござりましょう?」
「!!!」
「人生とは、重き荷物を背負い坂道を行くような物…我慢、辛抱、堪忍…」
呟くように言う匠…
家康はその言葉を聞いて…
こくりと頷き盃をあおる。
その酒がすぅーと腸に染みていく…
「藤沢殿、何よりの馳走感謝致す!」
「お口に合いましたようで何よりでござる。」
囲碁の勝敗は着かないまま宴は終わった。
翌日の家康の顔は晴れやかであった。
家康はその後、摂津に居ると言う信長に会いに行き正式に信長に恭順の意を示した。
信長は大変喜び、家康をもてなしたのであった。
国に帰った家康は、遠州と三河の開発に力を注ぐ。
北近江で学んだ事を活かす為に!
最初のコメントを投稿しよう!