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その頃、織田家では第二次開発期に突入していた。
藤沢匠が大名となって国作りを始め、それを手助けしながら新たな技術等を学び触発されての開発である。
特に…信長は匠の遣り様を見て何か閃いたのか、摂津の港の拡張工事を始めた。
同時期に匠も越前の海岸線に造船所を作り始めるのであった。
同じ時期に徳川家康の元に一冊の書物が届けられたのであった。
その書物は造船に関わる知識などが書かれた物である。
家康は、その書物に書かれていた文字に見覚えがあったが…誰の手による物なのか…思い出せずにいたのであった。
「殿、ありがとうございます」
「自ら行って指導しても良いのだぞ?何なら徳川殿にとりなしの手紙を書いても良いが?」
「御気遣い痛み入ります。しかし…今暫く…殿の身近で色々と学びとうござる!」
「そうか…無理にとは言わんが…」
「それでは、まだお役目がございますので…」
「戻りたくなったら、いつでも申すが良い!御苦労であった!」
「ははっ!」
匠は虚空を見詰め、また筆をとり紙の上に筆を走らせる。
おぼんにお茶の入った湯飲みを持ってやって来た香が匠の後ろに座り匠の机の横に湯飲みを置き
「本多殿はお帰りですか?」
「あぁ…彼は中々忙しいのでな!」
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