越後の龍

3/5
前へ
/321ページ
次へ
藤沢匠は、武田討伐の後、直ぐに手の者を京にやり、将軍足利義昭を見張っていた。 匠は既に史実を変えてしまったが、義昭はまた動くであろうと睨んでいたのだ! 夜陰に紛れて都落ちをした義昭は北を目指し更に西へと向かった報告を聞くと直ぐに動き出していたのである! 匠は既に佐渡の本間氏を制していた! 越中の柴田家の後詰めには朝倉義景と竹中半兵衛を兵五千を派遣している。 越前には本多正信を残し、国境近くに兵を置き防衛線を張らせている。 先行させた浅井長政、山内一豊は今頃、新発田城を攻めている頃であろう! 匠は、石田三成を佐渡に残し、春日山城を目指すべく船を進めている! 上杉謙信は越中に侵略を始めると…直ぐに柴田軍が待ち構えている事に眉をひそめる… だが…同時に、我を読む者が居るのかと!全身を奮わせるのだ! 一方、柴田軍の指揮は竹中半兵衛が取っていた! 「軍神…上杉謙信…いざっ!」 匠から賜った羽団扇を高々と挙げる! その羽団扇が降り下ろされると同時に巨大な矢が宙を飛んでいく! 上杉軍目掛け飛んでいく巨大な矢が地に刺さると同時に大きな爆発音をあげる! 「荷車隊を前へ!」 静かだが、凛とした声が本陣に響く! 爆発音と同時に展開する陣形! だが!同時に上杉家の本陣が動く! 謙信自らが先陣に向かう!騎馬隊五千がそれを追う形だ! 「長槍隊を当てよ!」 騎馬隊に歩兵を当てる半兵衛 だが!藤沢家の長槍隊は普通ではない! 長槍隊二千が謙信の突撃を止める! 「柴田殿、佐々殿に伝令!横腹を突いて貰いたいと!」 柴田勝家、佐々成政が止められた上杉騎馬隊に騎馬隊で突撃を開始! だが…上杉騎馬隊は崩れない!
/321ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1188人が本棚に入れています
本棚に追加