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甲斐の滝川一益は駿河の徳川家康と会談し、連携して北条家と対する事を決めた。
その矢先に北条家は使者を摂津に派遣し信長への恭順を示すのであった…
信長は一応はそれを許し北条家の当主北条氏政に摂津に赴くようにと使者に言付けて使者を帰した。
その頃の信長は、朝廷から右大臣の官位も賜り各方面で忙しく動いていた。
公卿を喜ばす為に茶会を催したり、天皇家の為に馬揃え等も行った。
匠は小判を作ったかと思えば最近はせっせと銭を回収している…
茶会などに招待しても応じる気配は皆無である。
その度に、何かしらの貢物が贈られて来るだけである…
信長は匠に嫁がせた愛娘の香が出産した子が見たいが為に一々誘うのだが…
香が産んだ子は女子で名を「雪華」と言うそうだ…
忙しくなければ…直ぐにでも行って抱きたいのだが…その暇は皆無である。
岐阜城の吉法師も元服し信晴と名を改めた。
天下布武が成れば隠居し信晴に代を譲るつもりである。
そう思うようになると…やはり気掛かりは一門の事…
特に信雄の先行きが心配なのである…
執政を任せた長子たる信忠にも反抗的な目をする時がある信雄が果たして信晴に素直に従うか…
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