そして統一へ…

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氏直はそんな虫の良い話が通る訳がないと思ったが… 北条家を滅ぼしてはならないと思う一心で、再び大坂に上がる。 その頃…既に毛利家は風前の灯火であった。 羽柴秀吉と蒲生氏郷の連携と藤沢匠の後押し、何より匠の仕掛けた「銀の暴落」がじわじわと毛利家を苦しめている。 また、九州勢でいち早く織田家に恭順した大友家がチクチクと背後を脅かす… 現在は長門の地まで追いやられ長門にも侵略を許すまでになってしまった毛利家… 一番の敗因はやはり「兵糧不足」である。 匠が手を回し本格的に毛利家に宣戦布告をする前に米を銀で買い占めてしまったからである。 本来蓄えておくべき兵糧まで売ってしまった毛利家に属する城主たちは…籠城もままならぬので、次々に城を棄て毛利家に逃げ込む… 一方…四国はと言うと…長曽我部家を土佐に追い込んだ所で、誰から聞いたのか…北畠信雄はこの討伐が終われば信雄は四国に国替えされる事を知り、軍の指揮を投げ出し、信長に断りもなく伊勢に帰ってしまったのだ!無断での戦線離脱は本来死罪である… 信長はその事を知り大いに激怒し伊勢に兵を差し向けようとするも、信忠がそれを止める。 信雄は伊勢を召し上げられ、高野山にて謹慎を命じられた。 丹羽長秀は責任を感じ腹を切ろうとした所を細川藤孝らに止められ現在に至る…
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