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藤沢夫婦は、信長夫婦とともに食事をして、城を後にした。
城下に用意されていた藤沢家の屋敷に入る。
城下の回りには大名たちが大坂詰めの際に住まう屋敷が各大名の官位や役職等に応じた大きさのものが用意されている。
城の一番近くの東側には徳川家の屋敷
西側には蒲生家の屋敷
北側に柴田家、南側の海側には一際大きい藤沢家の屋敷が作られており、藤沢家専用の船着き場まで付いているのである。
とても無役の者に用意されている屋敷には思わない…
屋敷を見た遊斎は思わず呟いた…
「これは…やり過ぎだ…」
屋敷と言うより…ちょっとした城である…
天守こそないが…屋根の上には金の鯱があり…その門構えたるや…
戦になっても籠城に耐えうる程の重厚な門構えなのだ…
何処までも続く白塗りの壁…
壁の上に瓦がひいてありその瓦一枚一枚に藤沢家の家紋…
「無駄使いし過ぎだ…」
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