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町外れだけあって客は中々来ない。
匠はそれで良いと思っている。
小兵衛にもそう言っている。
「焦る必要はない!良い物は必ず売れるから心配するな!」と
店を開けて二ヶ月が過ぎた頃…
ちらほらと客が訪れるようになって来た。
釉薬を使った様々な器が、普段使いが出来る値で売られている事に驚き、皆、喜んで買っていく。
小兵衛は勿論、利平や手伝いの子供たちも徐々に商売に慣れていく。
集落で生産した物が売れる事に喜びも感じているようである。
三ヶ月が過ぎた頃には店は満員御礼状態が続く毎日である!
小兵衛たちは嬉しい悲鳴をあげつつ、商いに精を出す!
その頃、匠は店の裏庭の造園と茶室を建築中だ!
倉も二棟目を建てている。
匠は造園の指図や茶室の建築の指図等を行いながら、商いの方も見ているのでおお忙しである。
そんな中でも匠は何かしらを製作しているから皆は驚きを隠せないでいる。
やがて冬が来た…
匠は一度清須の店を留守にして集落に向かった。
集落の皆は匠が帰って来たと祭りのような騒ぎになる!
匠は集落の者たちに藤徳屋の状況を説明すると皆は歓声をあげる
その後、匠は三つ新たな生産品を作るようにと皆に薦める。利平を使い仕入れさせた美濃和紙で作る提灯や扇子や団扇である。
養蜂の方も順調と聞いたので提灯と蝋燭は抱き合わせで売れると踏んだからだ!
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