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匠の鍛練に参加した者たちは長槍の訓練でもへばる事がなくなり長槍隊本来の機能を果たせるようになった。
匠はその者たちに長槍の訓練ではやらない訓練を施すようになった。
振り上げて降り下ろし振り上げながら穂先を刺すように前に出る動作や、それを隣同士で交互に行い隙を無くす陣形等…
匠を慕う者たちは匠の指示に従っていれば、手柄を立てられるので良く匠の言う事を聞き入れ強兵となっていく。
そんな中、再び出陣を促す太鼓が鳴り響くのであった!
匠の周囲には匠が鍛えた足軽たちが集まる。
足軽たちの顔は以前より自信に満ち溢れている。
匠は皆に声を掛ける
「皆の衆、斎藤軍は我ら織田軍を侮っているから、ここはギャフンと言わせてやろうじゃないか!」
「「「応!」」」
「鍛練や訓練の成果が出せれば斎藤軍など恐るるに足らず!」
「「「応!」」」
「この出陣にて尾張者の強さを見せ付けてやろう!」
「「「応!」」」
これで士気は高まった!
木曽川を渡り前進する織田軍!
斎藤軍が現れ前方を塞ぐ!
斎藤軍の騎馬隊が突撃を始めた!
いつものように…
長槍隊が崩れ始めた…
織田軍五千を指揮しているのは織田家当主織田信長である。
またもや負け戦であろうと退却を命じようとすると…
一部の長槍隊が槍襖で応戦している!
信長は暫く様子を見る事にした。
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