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信長は勝家を下がらせてから独り軍法について思考を巡らす…
信長自身…古来よりの遣り方に異を唱えて来たが、己自身、古来よりの風習にまだ囚われていた事に気が付く…
桶狭間にて、大将の今川義元に槍をつけた者よりも首をあげた者よりも情報を届けた者を一番の手柄とした信長
あの戦いにおいて…
どう見ても…
一番の手柄はあの先頭に躍り出た藤沢某なる者なのは明白である!
あの武功を賞さずば…大将として失格であると言えよう!
ならば…どう言う理由で賞するか…
武功めでたく…
一騎当千の働き…
信長は悩みの渦に巻き込まれていったのであった。
一方その頃…匠はと言うと…
「皆で斎藤軍をギャフンと言わせてやった!」
「「「応!」」」
「皆の働きがあったからこそ!わしは先頭に立てる事が出来た!」
「「「応!」」」
「そんな我が同朋をわしは労いたい!今日は好きなだけ呑んで喰ってくれっ!」
「「「おぉぉー!」」」
匠は銭を出したっぷりと酒を買い求め皆に振る舞っていた!
食い物は徳兵衛が来る度に置いていく集落の作物や猪の肉を振る舞う
「あのぉ…藤沢様?」
「おい!同じ足軽仲間ではないか!様はやめよ!」
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