第一次墨俣築城作戦

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そんな中、織田家家老の柴田勝家様が軍を率いての美濃出陣が足軽たちに伝えられた! 兵五千にて美濃は墨俣に出陣し築城すると言う。 匠はそろそろ墨俣の件が来る頃であろうと予め用意していた道具を足軽仲間に配り使い方を説明する。 道具と言っても単純な物で形は長いれんげのような物である。 そのれんげの掬う部分に石を乗せて石を飛ばす簡易の投石機である。 手で投げるより飛距離や威力が上がるので河原にての防衛戦では有効だと思い藤工の棟梁甚八に頼み小牧山のふもとで生産して貰っていたのである。 無論報酬はしっかり支払っている。 出陣の件が伝えられて直ぐに匠は主だった足軽衆を集めて敵の斎藤軍が現れて柴田勝家率いる軍勢が崩れた後の打合せを行う。 匠は足軽たちに念を押す 「この敵地に城を建てるという作戦は必ず失敗に終わる!だが、わしは黙って敗れてやる気はない!一度総崩れになるが、我ら足軽たちで勝ち誇った斎藤軍の鼻をへし折る!良いか!勝てぬまでも敗れぬ戦いをして織田方の足軽の強さを見せ付けてやろうぞ!」 「「「応!」」」 「これだけは言うておく!敵に陣を崩されたら横に逃げよ!けっして川に向かってにげてはならぬ!そして敵に背を向けぬように気を付けるのだ!」 「「「応!」」」
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