第一次墨俣築城作戦

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墨俣出陣までの間足軽長屋では頻繁にその打合せ等が行われた! 匠が言った「足軽の強さを見せ付ける」と言う言葉に足軽たちは奮起している! 匠の言葉がまるで湖の波紋のように広がる… 更にもう一つ匠が最後に言った一言が足軽たちの心の支えとなったのだ! 「わしの元に必ず結集せよ!さすれば、必ず手柄を取らせてやる!」 「勝てぬまでも敗れぬ戦い」において… 「必ず手柄を取らせてやる!」 他の者の言葉ならば鼻で笑われて終いであろう! だが、言ったのが匠である! 誰もが…その言葉に胸を熱くした! そして、必ず…匠の元に生きて集まるべし!と足軽同士肩を叩きあい結束を深めたのであった。 「崩れたら藤沢匠の元へ!」 それこそが、命を捨てずに手柄を拾う為の一番の近道… やがて…軍は清須を出陣した… 総勢一万近い人数が美濃の墨俣を目指す! 侵攻の軍勢と言うより、資材運搬の警護の色が強い軍勢はやがて墨俣に到着して対斎藤軍への陣形を組んだ後に築城が始まるのであった! 初日、何回か斎藤方の物見が現れたが、軍勢は来なかった! 二日目が過ぎ、三日目になって斎藤軍約五千が墨俣の地に姿を見せたかと思ったら、じわじわと近づいて来た!
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