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竹中半兵衛が動きだした…
その報告は直ぐ様、匠に届けられた!
「いよいよ…勝負の時か…」
匠は独りポツリと呟いた。
匠は既に竹中半兵衛の周囲に見張りを付けていたのだ!
忍びの者は使わない…
皆集落の者を美濃のあちこちに移住させて連絡網を形成しているのだ!
その繋ぎ役は藤徳屋である!
美濃の町にも支店を出させ利平を店主とし本店の小兵衛と連絡を密にさせている!
国境は武家の物であって百姓の横の繋がりは広いのである!
美濃の村にも徳兵衛は顔が利くのだ!
新たな農業の知識や技能を土産に農民たちを手懐けていく徳兵衛
産業にて幾ばくかの銭が手に入るので年貢に苦しむ土地の百姓ほど、徳兵衛の訪問は大歓迎なのである!
「では、技術を持つ村の者をこの村に移住させましょう」
利益を運んでくれる移住者…
皆その移住者から生産技術を教えて貰い、内職で作る。
それを買ってくれる藤徳屋…
利益こそあれ、困る事など一つもない…
こうして、匠は独自の情報網、連絡網を形成した!
竹中半兵衛以外の美濃の武将の言動も逐一匠に伝えられるのである。
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