水面下の策略戦

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「小一郎、小六殿、信長様よりこの城をわしが任された!わしはこの城を足掛かりに…これでもかと言う程功を立て賤しい身分と蔑まされる事が無くなるよう出世をしてやるつもりじゃ!」 「殿、わしはもう藤吉郎殿の家臣じゃ!この蜂須賀小六、殿の為に力を尽くす所存!」 「兄者!わしは荒事は苦手だが、兄者…いや殿を支える覚悟!」 「有り難い!有り難い!わしは今を好機と捉え美濃の武家に調略を掛ける!どしどし引き抜きを行い稲葉山城を丸裸にしてやろうと思うておる!」 「それならば、殿!わしに二三顔馴染みの者もおる故、此方に靡くか探ってみとう御座る!」 「そうか!小六殿、宜しく頼む!」 墨俣築城に成功した、木下藤吉郎は、新たな功を獲る為に、動き出したのであった! この頃の木下藤吉郎の活躍は神掛かっており、次々に調略に成功していく! 美濃の支城の城主を調略する度に、藤吉郎は信長に織田の旗をねだり、その城に立てていく… 信長は藤吉郎に旗をくれてやれば、次々に城と交換してくると錯覚を起こす程になっていた… そんな時に美濃中に激震が走る! 菩提山城の城主、竹中半兵衛重治が、家臣数十人とともに…稲葉山城を乗っ取ってしまったのだ!
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