1184人が本棚に入れています
本棚に追加
/321ページ
その報は直ぐ様、尾張の信長の元に!
信長は直ぐ様、墨俣の藤吉郎を呼びつける為に使者を出そうとした所…
「信長様、墨俣の城主木下藤吉郎殿が火急お知らせしたき儀がありと…」
「直ぐにこれへ!」
「ははっ!」
「信長様!大変な事が!」
「稲葉山の話であろう!?猿、美濃半国で稲葉山城を明け渡すよう交渉せよ!」
「美濃半国…」
「そうじゃ!稲葉山城が手に入るならば安い買い物よ!猿、急げ!」
「この猿めにお任せあれっ!」
這いつくばるように平伏したかと思ったら、跳ねるように起き上がりもの凄い早さで去っていく藤吉郎であった!
信長は満足そうな眼差しでそれを見送る。
その頃、竹中半兵衛は美濃三人衆と話し合っていた。
「私は…この城を我が物にする気は毛頭…」
「何を言われる!斎藤家は最早堕落しつくしている!我らと共に美濃を治めるべきである!」
「私は、斎藤家に…いや…龍興様に目を醒ましていただく為に…」
「婿殿、最早綺麗事を言うてる場合ではない!織田が懐に入り込み虎視眈々とこの地を狙っておるのだ!」
「左様!龍興様には隠居して貰い我らで!」
「…私にはそのような器量は…」
最初のコメントを投稿しよう!