匠の本質…

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「おぬしは…この絵図面をいつ…描いたのだ?」 「墨俣築城の後くらいでございましょうか…」 「わしが居を移す事も…」 「帰蝶の方の御実家でござれば…」 「うむ!これも匠の策の内であったか!流石よ!」 「畏れ入ります…ですが、仕切りの方は誰か他の方に御願い致したいのですが?」 「おぬしは何をするのじゃ?」 「拙者は職人衆とともに細工などを…」 「藤工を使うがそれではいかんのか?」 「信長様の住むに相応しい部屋の細工などは拙者自らが手掛けとうございます!」 「そう言われては…致し方なし!五郎左!おぬしが仕切れ!」 「御意!」 「丹羽様、宜しく御願い致します!」 「此方こそよしなに!」 「町割りは…匠!」 「はっ!此方に!」 匠は違う絵図面を広げる 「うむ…面倒じゃ!匠!全て広げよ!皆の者!車座になれ!」 城の絵図面、町割りの絵図面、武家屋敷の土地割り、道普請… 美濃全体の地図には今ある支城、廃城する城に新たに城を築く場所が描かれていた… 各々の領主の領地を少し替える必要はあるが、大規模に移る訳ではないので皆が納得するであろうと安藤氏始め美濃三人衆が太鼓判を押す!
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