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「信忠をこれへ!」
信長は近習に命じ信忠を召した。
「父上!御呼びにござるか?」
「うむ!今日より、おぬしは匠に師事し政などを学ぶが良い!」
「…やはり拙者は不要になりましたか…」
「何ぃっ!?」
「…父上!正室様に男子が出来た時から覚悟はしておりました…ですが…このように…厄介払いのような仕打ち…拙者は情けのう思いまする…」
「おぬしは…厄介払いにと匠に預けると思うてかっ!?」
「廃嫡なら廃嫡と仰有って頂けましたら…拙者は未練なく引きました!」
「そうか…ならば!申し渡す!正室お濃の子を後継者とする為、おぬしは廃嫡と致す!」
「承り候う!」
「おぬしには、後の執政に任ずるつもりだ!」
「それは…」
信忠は、匠を見る…
匠は微笑みながら頷く
「拙者が…執政…」
「わしを助け、弟を補佐せよ!」
「拙者は…愚かしゅうござりました…」
「信忠!言うておくぞ!正室の子吉法師もおぬしも皆わしの血を分けた子供だ!わしの可愛い子なのだ!」
「…父上……」
「先ずは学べ!匠の遣り様を間近にて学びわしの為に…いや!世の為に役に立つ者となれ!」
「ははっ!」
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